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第1回 Cinema4Dとマッピング的演出法

今日は短い時間ですが、「プロジェクションマッピング」的な演出には欠かせないCinema4Dというアニメーションに特化した3Dソフトウエアに触れてみたいと思います。

目次

全体の演出として

まずは「ただの映像投影」にならないように注意した演出が必要で、「体育館の形」をうまく活かした、複数のモニターのようになった体育館の壁面をどう活かすか?が鍵となります。

この各場所をどう使っていくか。これが面白さとなります。これを眺めながら、色々と思い描いて不思議な体験を作っていきましょう。

ドローン演出について

ドローンをどうせ飛ばすなら、このような演出も参考にしてみたいですね。ただし、飛行制限や安全のための配慮は忘れずに撮影を行いましょう。

アイディアが思いつきにくいのですが、コツはありますか?

これは僕らにもある悩みですね。そんな時は、とにかく雑食的に何でもインプットしてアイディアというか刺激を受ける必要があるかと思います。とにかく色々な映像を見て、そこから想像を膨らませることが大切です。

Pinterest等で色々なキーワードで検索してみたり、Vimeoで映像を探したりしてインスピレーションを刺激しましょう。

そして次に、その映像はどうやったら作れるか?のチュートリアル(Tutorial)を探すのがステップアップのコツです。必ず先人たちの知恵を吸収してから、新たな表現を模索してみましょう。特に『経験』が無い場合は、このプロセスが大切です。

自分で考えたルール・アイディアに縛られないこと。これも大切な事です。

案が思いついたとして、それをみんなに伝えるときどのように伝えていますか?

これは大事な質問ですね。自分の頭の中の面白いアイディアを、どうやって仲間に伝えるのか?
そんな時は、なるべく手書きでも良いですし、Photoshopで合成してみても良いですし、参考画像を集めてみるのも一つの手段です。言葉だけでは伝わりづらい事もあります。どうやったら同じ方向を向いて制作できるか?色々なアプローチが出来ますが、面倒臭がらず『誤解が無いよう』しっかりと意見を伝えましょう。伝える練習!大事です。

逆に、芯の部分のコンセプト的な事を伝えるときには、文章を共有するのも一つの手段です。

作品のコンセプト

荒廃した世界、冷たい壁、無関心。今こそ向き合う時が来た。立ち上がった若き力。想像力が未来を変えてゆく。静かに、静かに。それぞれの想い、それぞれの希望、これからの未来は無限に広がっている。想いが花開き、冷たい世界を解き放つ。短冊に込めた願いは、いつしか天の川となり、温かな世界を構築し始めるだろう。

これは現代の無関心な社会と、デジタルコンテンツによる想像力の欠如が生み出す恐怖への警告である。自由に思い描く未来への希望。未来を作る子どもたちの想像力が世界を救うというはてしない物語の序曲である。

この文章のように皆が共有できる『芯』を考えるのも良い手段です。

一番前の人は、プロジェクションマッピングのときに見づらくないでしょうか?

その可能性もありますね。まずは投影の実験してみて判断できることですので、やってみて「前の人にもわかりやすい演出にしよう」「もっと後ろに下がってもらおう」等のアイディアを検討しましょう。

せっかくプロジェクターがあるのでテストするのが間違いないです

これはテクニカル班がしっかりと技術検証して監督の皆さんと検討する必要がありますね

Cinema4Dのお役立ちショートカット

View操作系ショートカット

視点のパンAlt + 左ドラッグ
ビューを平行移動します。

視点の回転Alt + 右ドラッグ
シーンの視点を自由に回転。

ズームAlt + 中ボタンドラッグまたはマウスホイール
シーンを拡大縮小。

オブジェクト操作系ショートカット

移動ツールEまたは1キー
オブジェクトを移動する際に使用。

回転ツールRまたは2キー
オブジェクトの回転に使用。

スケールツールTまたは3キー
オブジェクトの拡大縮小に使用。

オブジェクト複製Ctrl + ドラッグ(MacではCmd + ドラッグ
オブジェクトをコピー。

オブジェクト削除Delete
選択オブジェクトを削除。

最終データ制作のアプローチには2種類あります

After Effectsで完全なデータとして作るやり方

下記のようにAfter Effects内でステージのテンプレートのガイドに合わせてマスクで映像を切り貼りして合わせておくアプローチが一つあります。これの場合、最後に現場でMadMapperで位置合わせをすればOK!本番は準備が早いです。

ただしテンプレートがズレていると大変な事になります。テンプレートが間違っていないか事前のチェックが大事!

このようなデータを作ると良いです。完成形のイメージも湧いて良いですね!

MadMapperで現場で合わせる場合

これは個別のバラバラに作っておいて、あとから現場で合わせる場合のやり方。上記のやり方のAfter Effectsでマスクする作業をMadMapperで行うことでテンプレートのズレがあっても大丈夫。ただし現場の設定がものすごく面倒くさくなる、宿題を夏休みの最後にしてしまうタイプのアプローチ。

この記事を書いた人

サトウケイのアバター サトウケイ Sunnana Inc.

Sunnana Inc. Co-Founder / Creative Director / Projection Mapping Director / Web Producer / Media Art
株式会社サンナナってデザイン会社の代表やってます。最初はWeb屋さんでしたが、Flashの崩壊とともに映像にシフト。とあるキッカケでPMAJのリヨンツアーに参加してプロジェクションマッピングの道に進むことになりましたとさ。

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